天使と悪魔
Sony picturesの『天使と悪魔』が上映中です!
わたしたちIPMUの研究に関わる「反物質」がテロリストの手に渡り、爆弾としてヴァチカンを滅ぼすかもしれないという・・・!!
実際はこのようなことは“絶対に”起こりえない、ということですが(0.25gの反物質を生成することは不可能)、科学者たちがこっそりと危険なものを作っている、という誤解を生む懸念もあるのでは、ということで、舞台となったCERNやアメリカのFermi、東大理学部の早野教授などが反物質の虚実皮膜を絵解きし、研究の現状について伝える記者会見などを先々月に行っていました。

そして、映画はどうだったかというと・・・

まず、映画の感想。
スリリングで、息もつかせぬ展開。
原作をうまくアレンジして、不要な部分はカット。より研ぎすまされた内容となっています。
なので、少し原作と違う部分もあるのですが、それはそれでうまくまとまっていて、前作よりわかりやすく見やすい内容となっていたのではないでしょうか?
個人的には原作より好きかも・・・。
あと、今関わりのある素粒子の分野と、CERNと、昨年旅行に行ったローマ・ヴァチカンが舞台になっているので(『天使と悪魔』の文庫本を手にまわりました)、出てくる舞台が「これ知ってる!」「ここ行った!」の連続で、楽しかったです。
ちなみに私は血や殺人やコワいシーンが苦手で、結構エグイ場面が何回かあったのですが、ずっと目を伏せてました。この映画、結構コワいです。

また、IPMU広報の立場で見た感想。
CERNのATLAS実験が、すごくきれいに映っています。
だいぶ詳細まで本物とそっくりに映したようです。
あと、物理学者は白衣を着ていません(笑)あれは完全にイメージですね!
あと、反物質がとってもきれいでした。実際は見たことがないので(当たり前か)あんなにきれいなのかは知りませんが・・・。
この映画が反物質および加速器を用いた基礎研究に興味を持ってもらえるいい機会になればいいなと思いました。
皆さんも是非見に行ってみてくださいね。

by fu-miyazoe | 2009-05-18 16:28 | その他
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